お母さん、ありがとう

おめでと。。まま。。しゅき。

今から29年前の今日、私は産まれました。
「たくさん幸せになれるよう、ラッキーな幸運に恵まれるように」との思いで、「奈々」と名付けてくれたと教えてもらいました。

今までの誕生日は「ひゃー、また1歳、ふけていくーーー」という事と、「うーん、今年は何かってもらおうかな」とひとりよがりの誕生日でした。

でも、29歳にしてやっと、誕生日のありがたさを感じました。それは、やはり出産を経験したからです。自分のお腹の中に命が宿った感動、育んでいける幸せ、そして出産。私は心花がかわいくて愛しくてたまりません。そんな幸せな気持ちに包まれているとき、初めて気付きました。

「私もこうやってたくさんの愛情を受けていたんだ。。。」

心花が微笑んでくれて、私をぎゅうっと抱きしめてくれて、その笑顔が、その存在が私の心の支えであり私の全てであるように、私の笑顔が、私の存在がお母さんの心の支えなのかもしれない。。。心花が私に気付かせてくれたことです。

私がここまで大きく元気に育ったのも、お母さんが私の前で雨風をしのいでくれて、守ってくれて、私が歩きやすいように道を作ってくれたから。
小さいときから、お母さんの笑った顔が大好きで、いつも笑ってほしくて、冗談ばっかり言ったり、へんな顔まねばっかりしてたのを覚えています。
お母さんと手をつなげるのが嬉しくて、必ずスーパーへの買い物もついて行っていました。

いつの日か手をつなぐのが恥ずかしくなって、思春期を迎えた頃、お母さんに反抗して、
「お母さんみたいには絶対にならない」と言った覚えがあります。なぜ、そう言ったかは覚えていないけれど、その言葉と悲しそうなお母さんの顔はとってもよく覚えています。そんなこと、心にも思っていないのに。。。

入籍前夜、「名前が変わるのは寂しいね」と涙ぐんだお母さん。その日、並んだお布団で床に就きました。興奮していた私はなかなか寝つけなくて、隣で眠っているお母さんの手をそっとつなぎました。
あんなに大きく感じていた手なのに、こんなに小さかったっけ?
でも、ずっとずっと私を守ってきてくれたこの優しい手のぬくもりは全然変わっていませんでした。

お母さん、私はお母さんへ親孝行ができているかなあ?
たくさん心配かけて、たくさん泣かしてしまってごめんね。

どんなにお母さんに愛されてるか、どんなに私が価値ある存在なのか、心花が教えてくれました。そして、お母さんが私にとって、とてもかけがえのない存在で、偉大で、私の大切なお母さんだということを改めて再認識しました。

お母さん、私はお母さんのような人になりたい。

面と向かって言えないけど、よくケンカするけど、お母さんの存在は私の誇りです。

たくさん親孝行させてください。そして、こんな年になったけど、甘えさせてください。
だから、どうか元気で毎日楽しくすごしてください。

お母さん、産んでくれて本当にありがとう。私はとっても幸せです。